0600起床
0720出発。日曜日の早朝とあって交通量は多くなく極めて順調。
0740レーダーに感あり
0745目視確認、左(ひだり)舷11時の方向。

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0755さらに接近

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海上自衛隊第12護衛隊所属あぶくま型護衛艦4番艦DE-232せんだいであります。
基準排水量2000tのあぶくま型護衛艦は旧帝国海軍で言うと陽炎型駆逐艦クラスの大きさです。とは言っても火力や索敵能力は当時の駆逐艦とは比較になりません。また現在は駆逐艦という名称は用いず、外洋航海性能を有する艦艇を纏めて護衛艦と呼んでいます。
艦齢は現在23歳で比較的古参の兵と言えるでしょう。

まず軍艦のシンボル「主砲」であります。

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一見貧弱に思えるかも知れませんが、非常に高性能な速射砲が1門装備されております。オートメラーラ製62口径76mm速射砲であります。
陽炎型は127mm砲を6門装備していましたが、これは戦術の違いによるものです。現代の戦闘では敵艦に対して主砲を撃つことはまずありません。主砲の目的は近距離でのミサイル迎撃や航空機に対する攻撃が主となり、目的が異なって来ました。絶対的火力より射撃精度や高い追撃性が重視されます。
せんだいに装備される76mm砲はコンパクトでありながら、1分間に80発射撃できる速射性を備え海上自衛隊を始め40カ国以上で採用されているベストセラーです。

DD-101むらさめの主砲発射



艦橋やレーダーはコンパクトに纏められています。レーダーは下のメッシュ状のものが三菱電機製OPS-14対空2次元レーダー、上の棒状のものが日本無線製OPS-28対水上レーダーです。メインマストの最上部にはESM戦用のNOLR-6Cが見えます。艦橋の上にある白いお椀みたいなのはFCS-2射撃指揮装置。

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68式(HOS-301)324mm3連装短魚雷発射管 と第1煙突。

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機関出力は27000hpで三菱S12U-MTK ディーゼルエンジンと川崎スペイSM1A ガスタービンエンジンの2種類を備えるCODOG方式で低速時や巡航時にはディーゼルエンジン、高速時にはガスタービンエンジンと切り替えて使います。特にガスタービンはコンパクト、軽量で高出力なので機関部を小さくできます。そのため居住性も上がります。大戦中の日本艦船は艦本式タービンを用いていました。ロ号艦本式缶という重油ボイラで作った蒸気でタービンを回すのでありますが、当時の戦闘艦は装甲が厚く重かったので効率の悪いエンジンで出力も必要でした。従って船体におけるエンジンの割合は大きくならざるを得ず、小艦艇ほど顕著でした。乗員は自動化が進んでいませんから、およそ倍の乗員が乗り組んでいました。当然、居住性は犠牲になっていました。
このあぶくま型ではベッドが3段から2段に変更され居住性が向上しています。

ミサイルファンの皆様、お待たせいたしました。
74式アスロックSUM8連装発射機です。こちらは対潜用ミサイルです。

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そして第2煙突の後部に対艦用ハープーンSSM4連装発射筒。

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あぶくま型にはハープーンの予備弾は搭載されておらず、この発射機が弾頭の保管庫の役割も兼ねています。前述のアスロックが射程22kmに対してハープーンの射程は140kmとこの艦種の最大レンジ攻撃手段であります。

そして、そのすぐ後ろに近接防御用ファランクスCIWSが装備されています。自衛隊では高性能20mm(ふたじゅうみり)機関砲あるいはCIWS(しーうす)と呼んでいます

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CIWSこそが最後の砦。最大射程4500m、有効射程距離は1500mで音速に近いスピードでやってくるミサイルを最後に迎撃するシステムであります。86式タングステン製20mm機関砲用徹甲弾を毎分4500発撃てます。
システムは完全に自動化。索敵レーダーと追跡レーダーを単独で装備し、目標を射程内に捕らえるとシステムが起動。撃った弾が外れても弾道をレーダーが追跡し、瞬時に修正します。目標が破壊されるまでこれを繰り返していくのであります。実際にはミサイルをこの射程で迎撃する時間は2秒もなく、一瞬にしてこの動作を行います。
ですからZIPANG#21でのSBDドーントレスの体当たりは、高々400km/h程度のレシプロ爆撃機は最新のイージス艦に対して全く触れることもできないのであります。大戦中、日本の航空機は20mm機関砲を主砲にしていましたが、当たる精度も違えば弾核の種類も全く異なり破壊力は天と地ほど違います。

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初めて観る護衛艦に長女も興奮気味。これが去年のいせといかづちだったなら更に興奮したことでありましょう。
ところで朝のうちは晴れ間が見られた空も大在埠頭に着くころには雨雲が立ち込めてきました。こういう生憎の天候での注意点はレインコートなどの「傘以外の雨具」を用意することであります。
自衛艦には危険物の持込ができませんが、傘も危険物扱いで持ち込みできません。よって雨天の場合、今回のような小型の護衛艦ですと雨具を持っていないと狭い艦橋に鮨詰めになる覚悟が必要です。