本日の新聞にダイエーがイオンの子会社になると載っていました。かつて日本一の売上を誇ったダイエーグループは創業者中内功そのものでした。徹底した拡大路線とライバル企業と闘うダイエーは、戦争の阿鼻叫喚の中を生き抜いた人物そのものだったと思います。頂点から真っ逆さままで経験した経営者としても中内氏ほどの人物はいないでしょう。
闘う企業はその買収するイオンとも以前は闘った間柄。それを思うと侘しさを通り過ぎています。

一方、日本一の売上になったダイエーは本当にそれだけの器だったのでしょうか。
売上というのは実はとても危ういものなのです。それというのも売上には様々なコストが含まれていますから「利益」ではありません。例えば有利子の借入金は返済しなければなりません。それなのに売上に含まれています。借入金はバランスシートでいえば資産に当たりますから課税対象でもあります。恐らく拡大路線一方だったダイエーは借入金がかなりの額であったことは想像に難くないですし、今日の報道でもそれが成長路線に転換できなかった理由の一つに挙げられていました。
売上という表現のことだけで見てもこんな感じなのですが、売上を伸ばすことは拡大路線の企業では誰でも達成できるものなのです。1店舗より2店舗の方が売上が伸びるのは誰でもわかると思います。両方の店舗が同じ売上なら100%増です。店舗が増え続けている時は20%30%は当たり前に売上が増えます。難しいのは店舗の整理をしているときに売上をできるだけ維持することなのです。コストがかかる店舗を整理して売上が落ちたとしても利益率が維持か伸びれば整理は成功なんです。
ダイエーの売上はスーパーの売上だけで実現できたのではありません。バブル経済がはじけるまで、日本で土地の価格が下がるとは考えられませんでした。文字通り不動産だったのです。
ところがバブル崩壊の1991年頃に日本各地の土地価格が大暴落します。ダイエーのマジックは不動産の利益によるものだったのです。
ダイエーは新規店を出店する際、その周囲の土地も買い取りました。これらの土地は店舗のためではありません。大型店が出店することになると、周囲の土地価格も上がり始めます。その頃合いを見て購入した必要のない土地を売り始めるのです。出店をする度にこうした資産売却による転売利益を連結していたのでした。ところがバブルがはじけた瞬間から歯車が狂い出します。下がることのなかったはずの土地の値段が暴落しはじめたからです。こうしてニッチもサッチも行かなくなっていくのです。
経営の神様のカラクリはこんなものだったのです。光のあるところには必ず影ができるものです。
こうして中内功の帝国は敗北しました。

彼の経営には良いところも悪いところもありました。
価格破壊を徹底したことで、安価に買えたことで消費者は物質的に豊かになりました。戦前から戦後を経て、アメリカとのあまりの生活レベルの差に愕然としたのは中内氏だけではないでしょう。
しかし、一方で中内氏は消費者の姿を読み間違えました。ワンマン経営だったダイエーにそれを是正することはできませんでした。
持たなかった時代の消費者は判で押したような商品の品揃えでも経営できました。でも、そのうち「商品はあるが欲しいものはない」とまで言われるようになってしまいました。その頃には我が国は十分なほど豊かになっていたのです。
最初は薬品でしたが、衣料や家電と価格破壊の手を広げるに連れて、専門店との競争に巻き込まれて行きました。領域を広げれば無駄なコストも増えるものです。*Clear*も十分カバーエリアが広いと思います。でも布物もやっていませんし、ステンドグラスもやっていません。これ以上広げてもできないことは明白です。

中内氏のワンマンさは周囲にイエスマンしかいない状況を生み出しました。頂点にある時こそ謙虚さも大事です。
頂点にあろうがなかろうが、自分こそ一番だ、自分が正しい、と思い始めると謙虚さがなくなります。人間一人の考えなんかたかが知れているのです。
身の程を知ることが大事だと思います。


** イベント参加予定 **


【第39回 クリエイターズドーム(CREDO)】
日時:9月27日(土) 11:00~16:00
場所:大分市ガレリア竹町ドーム広場



【チャリティー・アートマーケット】
日時:10月5日(日) 10:00~17:00(16:00~撤収開始)
場所:パークプレイス大分1Fセンターステージ周辺
   ※雨天時はパークプレイス大分1、2F館内通路



【モノヅクリサローネ2014秋】
日時:11月22日(土)10:00~16:00
場所:大分市ガレリア竹町ドーム広場




本日は「チキングリル」と「春雨のサラダ」
葉物野菜が高過ぎて付け合わせに苦労します。
グリルやステーキは、肉を常温に戻すことを心掛ければ別に特別なテクニックなんかなくても、誰でも美味しく焼けます。