やはり感情にまかせた勢いだけの文章というのは、極めてアタマが悪くみえるな、と昨日の記事を読んで思いました。実際アタマ悪いですけど。

今回の安保法制法案のことを「戦争法案」とか、決議を「強行採決」と批判する声は確かにありますが、逆にそうした批判をする人々を「売国奴」と批判する人もいます。
これはお互いの不寛容に起因するものであると思います。

私たち民主主義の国の人々ならば、そうした異なる意見も聞きながら、冷静で丁寧な議論を重ねることによって民主国家の民と言えるのではないでしょうか?
実際問題、審議の2/3は印象論や感情論で野党が審議に挑んだために、本当に今の日本が国際的にどのような立ち位置にあり、どうのような役割を求められているのか、という議論が深まったとは到底思えません。
現実的には中国の外洋政策はより拡大を増すばかりで、航空自衛隊のスクランブル(何故ならスクランブルは航空自衛隊しか認められていないから)は、防衛白書によれば平成25年度で810回を数え、これは最低だった平成15年の158回のおよそ5倍に増加。15年には中国絡みによるものは31件でしたが、25年度は415件です。この数字を見ただけでも、いかに中国が軍備の近代化を推し進め、結果として脅威になっているかを示していると言えるでしょう。
米国はかつて中国の経済的発展を歓迎していました。経済大国になれば民主化が深まるだろうと考えたからです。しかし、その目論見は外れ、むしろ北京は独裁の色を濃くしようとしています。
東北アジアの安全保障問題は常に流動的です。スプラトリー諸島(南沙諸島)の中国が埋め立てた人工島はフィリピンや米国が停止するよう勧告しましたが、一部を終了させるまでに至っています。このような行為を繰り返すことによってベトナムなど周辺との緊張を高めている現状は、東アジアの安全保障上喫緊の問題であり、急速にアジアからフェードアウトしようとする米国の代りに自衛隊に要請がかかることも十分にあり得る話だと思われます。
今回の安保法制は、日米中、あるいは日米韓といった同盟関係の強化を推進するとともに、米国のアジアへの関心を維持させるという意味もはらんでいます。
中国の問題だけでも十分にこれだけのものがあり、中国は台湾との確執も解決していません。当然、北朝鮮問題も今後考えていかなくてはならないことですし、むしろ国家間の紛争よりテロ組織、例えばISLのような過激組織から他国と協力して平和を守っていくかというような部分が今後は増大していくだろうと思われます。
おそらく、今後どのような問題が生じるのかは誰にもわからないでしょうし、予測することも不可能です。それは私たちが今後どのような人生を送るのかわからないのと同じです。そうした事態に柔軟に対応できるだけの余地を残せるよう、法案を幅のあるものにしておくのも当然と言えば当然です。
あくまで多国間での平和的な話し合いによる安全保障の維持が優先されなければならないのは当然です。
そうした外交努力と安全保障問題は軍事との両輪でなければならないのは言うまでもありません。
今回の法案に軍事的解決を優先するとは一言も書いてもありませんし、戦争をできるとも書いてはいません。自国の防衛にのみ最小限使える、と書いてあるだけです。
地球の裏側にまで行って戦争ができる、というような意見もあるそうですが、私の知る限り、自衛隊の装備はそのような能力を有しません。
地球の裏側とは日本からするとブラジルですが、そこに行くまでの補給や距離的不利以外に、法案の範囲を超えるため国会での閣議決定を必要とする案件です。それが認められると考えるには困難が伴います。
自衛隊は専守防衛を徹底して想定された軍隊です。つまり守ることだけに特化して編成されています。ですから、そのような大規模な移動ができる訓練そのものを実施していません。それを180度違う戦術にするには、骨の髄まで「専守防衛」で叩き込まれた自衛隊隊員の意識が変えなくてはならず、多くの時間と労力を要す、というのは多少軍事のことをご存知なら理解は簡単なはずです。しかもそうした問題は最重要課題ではありませんから、もっと近々にやらなければならない課題から取り組むはずです。それこそ極小紛争への対応や他国の軍隊との連携に多くの時間を割くはずで、その相手は太平洋、とりわけアジア諸国との連携であることは言うまでもないことです。フィリピン海軍が海上自衛隊へ協力の要請を行ったと同時に、艦隊運用のノウハウを学びたいとしていることも、世界的に見ても稀な自衛隊という高度な専守防衛組織の特徴だろうと思われます。
すなわち自衛隊は守りの盾であることに今後も変わらないことでしょう。変わったことは、海外で邦人が危険に曝されたときに日本の軍隊が守れる国になったことだと思います。
知っていますか。日本人が危険にさらされた時、他国の軍隊に頼ったり、丸腰の邦人公務員に敬語の役をしてもらっていたことを。これはちょっとどうなのかとは思わないでしょうか。

さて、米国や豪国との同盟関係を強化する姿勢を表明するにあたって、中国の勢いや態度には若干のブレーキが掛ったように思われます。この法案がある種の平和的外交政策の一翼を担うものだったという考えもあるのかも知れません。韓国は中国にパククネ政権が接近したものの、中国が一層独裁性を進行させたことで米国を刺激することになり微妙な立場にあります。こうしたその場に応じた状況に柔軟に対応できるかが政治的手腕になろうかと思われます。
かと言って、過剰に刺激するのも我が国や周辺諸国にとって利益にはなりません。朝鮮動乱の時、攻め過ぎて中国との国境付近まで迫ったことで参戦させてはならない中国を参戦させたことを思い出してほしいのです。アメリカは朝鮮戦争においていくつもの読み間違いを犯しました。例えば防衛ラインを日本海に設定したことによってソ連の南下を誘発させたことや先の中国のことなどです。防衛ラインは日本海ではなく朝鮮半島国境線は日露戦争の安全保障上の線引きだったと、米国はこのとき痛感するわけです。当時の日本のおかれた立場は同じ立場になって漸く米国が悟ったのです。

私の見解ははあくまで平和的外交上の安保、原発再稼働(いずれ廃炉)の意見です。現実を見据えた上でこの結論にしか達しません。世界は急速に変化し、国防の問題は我々の想定を超えて宇宙やサイバー空間までもがそのエリアです。エネルギの問題はすでに無視できるレベルを超えてしまっています。おわかりだと思いますが、温暖化の元凶とされているCO2の排出量はますます増加していると報告されています。こうした状況で、原発を全て停止させた大量のエネルギ消費国である我が国が、大量に化石燃料を燃やして電気を消費している現状は、果たして世界に健全な責務を果たしていると言えるでしょうか。
一方で中国は大量に必要な電力を大量新設の原発で賄うとしています。果たしてこれらの原発の安全性は信頼しても良いのでしょうか。日本の原発反対派の方は国内ばかりに目が向いているようですが、私にはこれらのメイド イン チャイナの原発の方がはるかに不安を覚えるものです。日本の原発の戦術的安全は大丈夫か、とはかつて自民党の故中川昭一氏が国会で上程したことでしたが、海上自衛隊のイージス艦はこれらの原発をカバーするように配備されています。

立場の違うご意見は歓迎いたしますが、感情論や根拠(中立的なデータ)に基づかないご意見はご遠慮願います。科学無視のご意見もご遠慮願いたいと存じます。
少なくとも私たち国民がグローバルな視点から我が国の今後を考えることの意義は大きいと思います。ぜひそのような中身のある熱い議論が全国で広まればと思います。


本日は家計の味方「豆腐ハンバーグ」と「南瓜の煮物」
ハンバーグは菜園で採れたトマトを使ったソースでいただきました。南瓜は味付けは長女。自分の舌で調整してもらいました。どちらも美味しかったですよ。