「究極」と聞いて「至高」と来るアナタは「美味しいんぼ」の読者でしょう。
究極のメニューと至高のメニューで戦う設定が読者に受けて大ヒットしたグルメ漫画です。しかし、良く読めば、じわりとイデオロギーがそこかしこに見受けられます。反グローバル主義、ロハス、反原発などつまりは作者はじつにパヨク。
大ヒットしただけに、多くの人々が正しいに違いないと思い込ませた罪なマンガです。

しかしながら私は、原発再稼働派ですし、農薬や食品添加物の危険性など全く、おっとそれは言葉が過ぎました。程々に警戒する現実主義者。当然、毎日の食事にも経済性や主に経済性で経済的に美味しくできる素材と調理法を研究しております。
そういうわけで、よそ行きの目玉焼きを作ってみました。

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卵料理はバリエーションも多く、調理法も様々ですが、料理ができない人でも「作れる」と言われるほど簡単料理だと思われている目玉焼き。あまり高度な料理とは思われていない節が匂ってきます。
しかしながら、ホテルの朝食やハンバーグのトッピングのような目玉焼きを作る人はあまり見掛けません。いやいや、そうそうに簡単にできるものであれば、あのように我が家の一日の食費を全て投入してしまう価値はないでしょう。
いわゆる火が通って熱くなっているのに「半熟」の目玉焼き。
いくつかコツがあるのですが、どれも特別な道具や調理法は必要ありません。ただし手順や注意すべき点が多い、と言うだけのこと。
逆に卵の質は新鮮でさえあればスーパーの特売のもので十分です。この写真のものもM玉1パック169円。
この目玉焼きは「超低温」「水なし」「ごく少量の油」
作り方ですが、まず卵は常温にします。
そして卵はフライパンには直接入れません。ココがポイントです。
目の細かい笊などで受けて、水溶性蛋白質を濃し落すのです。白身には外側に水分を多く含んだ蛋白質と、内側に粘度の高い蛋白質があります。
外側にダラーーーっと広がる焦げの原因は粘度の低い水溶性蛋白質です。外の焦げ焦げの部分の正体はコイツです。
笊に受けた卵を一旦皿に移します。そうそう割るときもですが、卵を高い所から落とさないこと。
フライパンを熱します。植物油でも十分ですが、バターを使うと尚良いです。これは味が良いだけでなく、バターが溶けたところで適温のサインだから。今回はキャノーラ油小さじ1/2、バターも同量です。
適温になったら、火は極弱火にします。
卵をフライパンすれすれに滑り込ませるよう優しく入れて焼き始めます。蓋はしません。蓋をすると黄身の表面が焼け過ぎてしまうからで、こうした特別な焼き方では必要ありませんし、なくても焼けます。
この低温というところにポイントがあります。
白身は75度から78度で固まります。一方、黄身は65度から70度で固まるのです。この5度の温度差が大事なのです。
茹で卵なら、白身の層が黄身を守っているので半熟がたやすくできますが、目玉焼きではフライパンとの僅かな層しか白身がありませんから、あっという間に焼け過ぎてしまいます。だからごく低温で焼いて行きます。また高温で焼いてしまうと急速に水分が失われて固まるので、表面が荒い状態となります。
塩は白身のみに振ります。黄身に掛けないのは、塩が水分を引き出すいわゆるファントホッフの公式よろしく、黄身の水分を奪ってしまいます。
一方で、水を使わないのは白身の蛋白質は水に溶けやすく、水っぽくなるからです。
およそ4~5分焼いて完成。
実はこの程度の油の量で、フライパンにも張り付かず、箸で持ち上げられるような硬さになります。白身はしっとり弾力を保ちながらしっかりした固さ。黄身はトロトロ。まさに究極。
邪魔な水分が途中から入らない分、全体に味が濃い卵の味のしっかりする目玉焼きになります。胡椒は食べる前に振ると良いでしょう。胡椒の香りはあまり長持ちはしません。お好みでタバスコやバルサミコ酢を数滴垂らすのも美味しいです。

問題なのは通常の調理法だと卵の蛋白質凝固の特性を無視していることです。水は蒸し焼きにするためと思っているでしょうが、本当は黄身が食べやすいようカバーを作るためなのと、早く火入れするためだから。これはお箸とご飯の文化に合わせた変化と思われます。フォークナイフとパンの文化ならば、柔らかい黄身だけすくうかパンの切れ端に付けて食べられるからですよ。
しかも、この目玉焼きは弁当には入れません。
弁当に何故入れないかって?
メンドクサイ…のもありますが、やはり食中毒が怖いからです。今の気温でも気を付けないといけませんよ。
食中毒を乱発しているのは「一般家庭」であることがほとんど報道されていません。発生件数の約15%は家庭からの発生で、提供する食事の量から相対的に見ると頻度が高いと言えるでしょう。
これはあくまで私の研究のための試作です。
もちろんこの後スタッフで美味しくいただきました(主に父がw)


本日は長女と長男の合作です。
「鶏と茹で卵のマスタードマヨネーズ焼き」です。
嵩増しで人参とブロッコリを入れました。基本的にほとんどの野菜が合いますからね。
鶏胸肉でもしっとりです。
因みに今日はチーズもトッピングしてみましたが、焼けたチーズ最高です。