娘が撮影した料理の写真を見てどうも納得がいきません。
理由はですね「ムダな部分が多過ぎる」からです。
写真をやっている方ならご存知でしょう、写真は「引き算」だって。絵を描いている娘は足し算ですから、そこが見えていないようです。
私が撮影したものを見て「そんなに寄るん!」と驚く長女。
そうですよ、写真はもう一歩グッと寄る、その勇気が必要です。
もうひとつ言わせてもらうと「レンズの画角」を理解しとらんからです。

広角のまま撮影すれば、広角レンズ特有のパースのデフォルメが現れます。それが画面を整理できない理由です。
それだけでなく、標準レンズより望遠側なら、望遠レンズ特有の被写界深度の浅さから来るボケと圧縮効果による画面構成ができます。
何をJKにムキになっているんだ、との向きもあるかも知れません。JKにいぢわるなオヤジの構図もありますかな。
それと言うのも、今後勉強するであろうMAYAという3Dソフトを使うにあたって、レンダリングではレンズの選択による効果の違いを知っておかなければならないからです。
私が浸かっていたShadeでもその設定をしなければならず、写真とカメラの知識がないと結構厳しいだろうな、と感じていました。
それで食事のあとずっと説明していたのでが、どうも理解できないみたい。
むしろ関係ないはずの長男の方が上手く呑み込めているようです。

「私の同級生に写真が趣味の人が2人もいるから」

なるほど、そういうことですね。
そうした言葉を聞いたことがあると。

話だけでは伝わらないようなので、ならば私の愛機を使って説明しようじゃないの。
と、持ってきたのはキャノンの旧F-1.

F-1.jpg

もはや年代物のオール機械式のカメラと、FD55mmF1.2S.S.CにFD28mmF3.5。
他に125mmF2.8の3本で、ポートレートからライブまでほとんどの撮影をこなしていました。仕事の物撮りも、結構コイツでやりましたね。さすがに小さいものはEOS10にEF100mmマクロでやっていましたが、旧F-1が安定のカメラだったのでお世話になりまくり。特に55mmの開放付近のボケ味が気に入って、ポートレートでは最強でした。
実際に持たせて、ファインダーを覗かせ、シャッタ幕の動作やミラーアップ、ファインダーを外してレーザーマットの部分などを見て貰いました。
今のデジタルカメラでは、勝手に感度を変えますが、フィルム時代にそれはできませんでした。CCDだからこそできる離れ業なのです。そうしたことも、フィルムのカメラを知らない世代には新鮮に見えたことでしょう。
そもそも、デジタル化しても仕組みの多くはフィルムカメラを踏襲しています。レンズの絞り値とシャッタスピードの関係も、受光素子がはじき出すEV値に基づく演算も、基本はAEプログラムの仕組みです。評価測光の仕組みや多点測距なども90年代初頭に築かれた技術を深化させたもの。
デジタル時代に出たものは「顔認識」と「手ブレ補正」くらいでしょうか。

それにしても、短いレンズで「重い」という彼ら、多分、超望遠レンズが付いたアサヒペンタの67とか持てないでしょうね。
新しい技術も、もっと古い段階のものを見るとわかることが多いように感じます。木工でも「手道具」の原理がわかると、今の機械の仕組みがわかることも案外多いのです。


今晩は「チキンカツ」です。
付け合わせから、長女に頑張ってもらいました。
まぁ、横から指導はしてましたけど(時々危ないことやるので)
盛り付けは中々良い感じでした。
ソースはちょっと趣向を変えましたけど、これがご飯が止まらなくなる美味しさで。