日本経済新聞の1面に「春秋」というコラムがあります。朝日で言えば「天声人語」のようなもの。
日付が5月25日なので日曜の分です。そこには最近香辛料が高騰していると書かれています。今年のマレーシア産黒コショウの取引価格は前年同時期と比べて4割ほど高く、国内の卸価格は史上最高値を記録したそうです。
香辛料の価格とこのブログに何の関係があるのか?と訝しげられそうですね。
実は関係大アリなのです。

今回の香辛料の高騰の原因は中国でのカップ麺普及がそのひとつだと記されています。
中国という国は変わった国でして、インスタントラーメンを軽食として食べるのはまぁ良いとして、そのインスタントラーメンが屋台のメニューに並び、それを出すお店がいっぱいあるんです。それどころか日本のインスタントラーメンはブランド品扱いで「出前一丁」がその頂点にあります。
そもそも香港なんか自宅では炊事をせず外食する風習がありますから、こうしたラーメン類が中国人民(この国だとこう書きたくなりますよね)の胃袋を満たしているのです。
一体あの国人口は何人かと言いますと13億5100万人なわけです。日本と比較にならない数の人民がラーメンを食べていることを想像したら、香辛料だって膨大に消費され高騰しておかしくないですよね。

実はこうした動き、昨年から木材にも見られるようになりました。
まずはロシアからのパイン材が品薄になり北米産のSPFも品薄状態になりました。この原因も中国と米国の住宅建設が活況になり需要が大幅に増えたからだと言われています。
そもそも日本向けのパインを含むSPFグループはJグレードと呼ばれ中国や米国向けよりグレードが高いものです。しかし日本の買い付け業者はそのグレードから更に篩にかけ最上のものだけ買い付けて来ました。製造する業者からすれば日本は言葉悪く言えば「小煩い面倒な客」として敬遠される客。
ところが中国や米国ならつべこべ言わずロット買いしてくれるので、どうしてもそちら優先に木材が流れたのです。当然、日本は木材が品薄だったため大幅に価格が高騰してしまったのでした。
そうでなくても円安に加えて原油価格の上昇とトリプルパンチ。

何と25%も価格が上昇!
それに連れられて国内産のヒノキやスギも価格が上昇。そら外材が高くなったのと、国産材を使うと補助制度を利用できるのが重なったのさ。
もはやブラックウォールナットなんて手が出ません。

昨年もお取引先の業者さんにはこのような事情から価格を少し上げさせていただいておりましたが、さすがに一時に材料価格分あげられず、今回の消費税増税に合わせて従来品の価格を上げさせていただきました。
私のような吹けば飛ぶような弱小工房にさえ世界経済の余波は影響しているのだと、とりあえず大風呂敷を広げたような話をして値上げの理由を述べさせていただきました。

って、本当に材料が高騰してんだから!


** イベント参加予定 **


【モノヅクリサローネ】

日時:6月15日(日) 11:00~16:00
場所:大分市ガレリア竹町ドーム広場